株式投資を行う上での魅力のひとつに配当金収入がある。
一定期間株式を保有すれば保有株数に応じた配当金を受け取れるわけだが、しかしいくつかある受取方法の中で、どれを選べばいいのか迷う人も多いのではないだろうか?
今回は私が個人的に、初心者の人や少額投資から始めようとしている人におすすめしたい配当金の受取方法を紹介していく。
配当金受取りでおすすめする方法・おすすめしない方法
初心者の方におすすめする受取方法はずばり、『株式数比例配分方式』!
まあこれにしておけば一番合理的だし間違いないだろう、という方法。
逆におすすめしないのは『配当金受領証方式』という方法。
こちらは平日の昼間に働いている人などには特におすすめしない。
どう考えてもデメリットの方が多いように思えるし、ネット取り引きをしている人にはそもそも必要無いのではないだろうか。
それではこれから、他の受取方法の特徴なども参考にしながら、どういったメリット・デメリットがあるのかを説明していく。
配当金の4つの受取方法
▮株式数比例配分方式
各証券会社に保有している株数に応じて、それぞれの証券会社の口座へ配当金が入金される方法
証券会社Aの口座で保有している全ての株式の配当金は証券会社Aへ、証券会社Bの口座で保有している全ての株式の配当金は証券会社Bへと入金される。
いずれかの証券会社でこの受取方法の手続きを行うと、他の証券会社で保有する銘柄の配当金に対してもこの受取方法が適用される。
各証券会社で保有する株式に応じて配当金が入金されるので、各証券口座ごとの収益管理などが行いやすい。
▮登録配当金受領口座方式
指定した1つの銀行口座に、保有する全ての銘柄の配当金が振り込まれる方法
あらかじめ振込先の銀行口座を指定しておき、そこへ保有するすべての株式銘柄の配当金が振り込まれる。
いずれかの証券会社でこの受取方法の手続きを行うと、他の証券会社で保有する銘柄の配当金に対してもこの受取方法が適用される。
配当金を生活費の一部に充てるなど、配当金を株式投資以外にも活用したい方にとっては便利な方法である。
▮個別銘柄指定方式
銘柄ごとに金融機関の口座を指定し、それぞれの口座に配当金が振り込まれる方法
Aの銘柄の配当金はこちらの銀行口座へ、Bの銘柄の配当金はあちらの銀行口座へと、銘柄ごとに受け取り口座を指定する方法。
ひとつの銘柄に大型投資している人や会社経営の一部として株式投資を行っている場合などに便利なのだろうか?
一般人が選択する上では利便性がいまひとつ分からない方法である。
▮配当金受領証方式
株式発行会社から郵送されてきた配当金領収証を持って、銀行もしくは郵便局で配当金を受領する方法
株式発行会社から郵送されてくる配当金領収証を持って、銀行もしくは郵便局の窓口にて直接現金を受領することが出来る。
直接配当金を受け取ることができる反面、わざわざ金融機関に足を運ばなければならない等の不便さがある。
『株式数比例配分方式』をおすすめする理由
上記4つの受取方法から、利便性を考慮した上で選ぶとしたら、『株式数比例配分方式』もしくは『登録配当金受領口座方式』なのではないだろうか?
更に初心者・少額投資者という点から考えてみると、下記の理由から『株式数比例配分方式』が一番合理的な受取方法であると思える。
★もしも配当金の出金が必要であれば、各証券会社の口座から随時引き出すことも可能である。
★証券会社の口座へ配当金が振り込まれれば、新たに投資に回せる資金がその分増える
★証券会社の口座で配当金を受け取れば、株式投資で得たインカムゲイン・キャピタルゲイン共に一括で管理が出来る。
『配当金受領証方式』をおすすめしない理由
『配当金受領証方式』は金融機関で直接現金を受け取り、お小遣い感覚で臨時収入を楽しむことができる反面、どうしても不便さが目立ってしまう。
元々ネット取引の無かった時代から存在していた受取方法であり、今の時代にネット証券口座を利用している人にはあまり適さない方法なのかもしれない。
下記は実際に『配当金受領証方式』を利用してみて感じたデメリットである。
★受領するのは税金が引かれた後の金額であり、高確率できりの悪い端数で受け取ることになるので財布の中の小銭が増える。
★配当金受領証を紛失する恐れがある。
★配当金の受領を失念する恐れがある。
★払い渡し期間が過ぎても配当金受領証の裏面に記載されている期間内であれば郵送にて受付けが可能であるが、郵送の手間と送料が掛かる。
個人的に色々と切実に面倒くさかったなあ…といった感じなので、会社勤めの人にもそうでない人にも、あまりおすすめできない方法なのだ。
それぞれのライフスタイルに合った受取方法を
以上、私の実体験も含めておすすめできる配当金の受取方法を紹介させて頂いた。
個人的に便利だと感じる受取方法を紹介させてもらったのだが、しかし実際にはそれぞれの受取方法の特徴を踏まえた上で、自分の生活スタイルや投資スタイルに合わせた配当金の受取方法を選択するのがよいだろう。
また受取方法は随時変更可能なので、とりあえず自分がいいと思った方法を選んでみるのもよいかもしれない。