派遣の時給アップ交渉は成功率が低い??やってみたけど時給上がらなかったよ…

職場での仕事内容や業務負担量などを理由に、派遣先での時給を上げてほしいと一度は思うことがあるだろう。

そういった際に価格交渉を行って実際に時給を上げてもらえるのかというと、交渉が成功する可能性はあまり高くないだろう

自身の経験や周囲の話などからは時給交渉の成功例はほとんど見ないし、派遣という就業の仕組みから言っても、一般的に同じような成功率の低さなのではないだろうか。

 

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なぜ派遣社員の時給交渉は難しいのか

なぜ派遣社員の時給アップがそう簡単にできないのかというと、派遣社員の時給の決定には派遣元と派遣先企業との間で調整が必要だからである。
いくら派遣元に時給アップを求めても、派遣先企業がそもそもの原価を引き上げてくれないことには、派遣社員の時給を上げることはできない。

まれに派遣元が自分たちのマージンを削って派遣社員の時給を上げてくれることもあるが、そのようなことは基本的に無いものと考えたほうがよい。
自社の収益を減らしてまで特定の派遣社員をその職場へ引き留めようとすることなど、よほどの理由が無い限りは無いのではないだろうか。

また他にも、営業マンが時給交渉を積極的に行ってくれない場合もある
会社の営業力が弱い立場であるとなかなか交渉は難しくなるし、また自社の他の派遣社員の日頃の勤務態度が悪いなどの不都合な事情がある場合には、自社の都合だけを求めるような時給アップ交渉は当然しづらくなる。

 

上記のような理由を踏まえると、よほど重要な仕事を任せられているなどの理由が無ければ、単純に勤務年数が長いなどの理由だけでは時給アップは難しいようだ。

しかしいくら勤務態度が真面目で仕事が評価されていたとしても、派遣先からの時給アップの持ち掛けなどは基本的には無いことなので、ダメ元で交渉をしてみるというのも一つの手段かもしれない。

身近で実際にあった時給交渉例

私自身も含め、派遣社員仲間の間で時給の交渉を行った者は何人かいた。
しかし交渉を行ったものの、成功した例はわずかだったが…

時給交渉が成功するかしないかは、その派遣社員の能力やその時の職場の状況、派遣先企業の性格などにも左右されるようだ。

 

1. 自分の派遣会社の時給が低かったAさん

Aさんは以前、何社もの派遣会社のスタッフが働く大企業に派遣されていた。
しかし休憩時間のおしゃべりの中で、自分の時給が他社の派遣社員よりも低いことを知った。
そこでAさんは派遣元へ自分の時給も他社と同じ価格に引き上げてほしいとお願いをしてみた。
しかしそれに対する派遣元の返答は「それは無理」という実にあっさりしたものだったという。


この場合、Aさんの時給が低いのはAさんの派遣元会社の営業力が弱いために、派遣先企業から派遣価格の原価が買い叩かれていた可能性がある。
もしもそうだとすれば、いくら派遣元企業に時給アップを交渉したところで成功させるのは無理だろう。

また別の可能性としては、派遣の原価は他社と一緒だが派遣元が自分たちのマージンを多く取り過ぎている場合。
もしもそうなのであれば、そんな派遣会社はさっさと辞めてしまうのがいいだろう…

 

2. 業務の負担量が増えたBさん

Bさんは仕事熱心な人で、派遣された当初に任されていた仕事以外にも、余裕があれば他の業務もどんどんと積極的に引き受けていった。
しかしやがて仕事の負担量が他の派遣社員と比較して大きくなりすぎたために、派遣元へと時給アップ交渉を持ちかけた。
そこで派遣元の営業マンが派遣先へと時給アップを打診してみたが断られたという。


派遣元と派遣先企業との間でどのような話し合いがされたのかは分からないが、この場合Bさんの時給が上げてもらえなかったのはBさん自身が自ら仕事を増やしていったというのが一因ではないのだろうか…
書面による明確な業務内容の変更などが理由になければ、時給アップは難しいのかもしれない。
また残念ながら、「いい派遣社員」=「安い時給でよく働いてくれる派遣社員」という認識を持つ派遣先企業も少なくない。
勤務態度や業務量が時給アップの要因となることも多いが、それを目的に頑張り過ぎても空振りになる可能性もあるので、期待し過ぎないように気を付けたいところだ。

 

3. 勤続年数が長いCさん

職場での人間関係が良好で勤務態度も真面目なCさん。
派遣先での勤続年数が2年を越え、仕事の責任も徐々に増えてきたので、時給を上げてもらえないかと派遣元の営業マンに相談をしてみた。
営業マンが派遣先企業へと時給アップについて相談をしてみたところ、派遣先企業がCさんの仕事ぶりを評価して時給を上げてくれたということ。
ちなみに上がった時給は20円だったとのこと…。


派遣先企業がCさんの勤務態度や業務におけるポジションなどを誠実に評価してくれた結果、時給アップにつながったようだ。
しかし上がった時給が20円というのは、けっこうささやかな金額である。
しかし時給交渉に成功した人たちの大半は、だいたい20~50円程度の賃上げにとどまることがほとんどらしい。
時給交渉が成功しても、あまり大幅な賃上げは期待できないということか…。

 

4. 同僚派遣社員の能力が低かったDさん

Dさんは大手機械メーカーの工場ラインで派遣社員として働いていた。
ライン作業には他にも多くの同じ派遣会社のスタッフが働いており、その現場の業務をみんなで分担していた。
しかし派遣社員の中に一人作業の遅いスタッフがいて、いつも他の派遣社員が業務をカバーしていたらしい。
それが日常的なことだったので、作業量の不公平さを理由に自分達の時給を上げてくれるように派遣元の営業マンに頼んでみた。
それに対する営業マンの対応は、「みんなの時給を上げることはできないが、代わり作業の遅い人の時給を下げるから」というものだったらしい。


Dさん達はこの妥協案に一応は納得してその件は収まったらしいが、私見ではその営業マンは結局のところ何もしていないのではないかと邪推する…
派遣社員がみんなで協力してその日の作業を終わらせていたというのなら、派遣社員の業務の不公平さなど派遣先には関係の無いことなので、時給をアップさせることは当然難しいだろう。
代わりに作業の遅い人の時給を下げたということだが、実際に下げたかどうかなどは本人にしか分からないことである。
それに派遣元が派遣先にわざわざ自社スタッフの時給を下げてくれるよう頼むことなどまず有り得ないだろう。
Dさん達は営業マンのその場しのぎの嘘に上手いこと誤魔化されたのではないだろうか…。

 

5. 派遣元で信頼の厚かったEさん

Eさんは同じ派遣会社で長く働いており、仕事ぶりもよく派遣元営業マンからの信頼も厚かった。
ある時新しく契約を取った派遣先へと派遣スタッフを送り込むことなったが、営業マンはそれを信頼のできるEさんにお願いをした。
しかしEさんは派遣先の時給が低いことを理由に、直近の勤務先と同じ金額まで時給を引き上げてくれたら仕事を受けるという条件を提案した。
派遣元はそれを承諾し時給アップに応じた。


Eさんの件の場合、おそらく派遣元は自分達のマージンを削ってEさんの時給を上げたのだろう。
まだ一人も自社スタッフを就業させていない状態で派遣先に時給交渉ができるとは思えないし、自社スタッフの第一印象を良くするためにどうしても信頼のおけるEさんに就業させたかったために時給交渉に応じたのだろう。

 

6. 業務量が増えた自分の場合

私は以前、ある機器メーカーで派遣社員としてライン作業に従事していたのだが、就業3ヶ月目くらいに同じ派遣会社のスタッフが産休に入ってしまった。
そしてなぜか私がその人の分のライン作業まで担当することになったのだが、派遣元の営業マンに苦情を言いつつも、結局新しいスタッフが入るまでの数か月間はそのような状態が続いた。
しかし新しいスタッフが入ったのもつかの間、その人もまたすぐに辞めてしまったのでまたしても2人分の仕事を受け持つことに。
そこで「他の人と仕事量が違うのに同じ待遇というのは納得できないので辞めたいのですが…」とやんわりと時給交渉してみるものの、「新しい人を探しているから辞めないで!」の一点張りで流される。


この場合時給交渉してもらえなかったのは、私が就業してまだ1年にも満たなかったという理由もあると思うが、営業マンがそういった私の派遣元での立場の弱さに付け込もうとしていたのではないかという可能性もある。
「うちの派遣社員が立て続けに何人も辞めて先方には頭が上がらない。今他に紹介できる仕事も無いからこのまま頑張ってほしい…!」と懇願されたが…
知らんがな、そんなん私が一番の被害者やろが。誰がそんなこと言われて思い留まんねん。
と、当然そのまま頑張る気は無く、交渉決裂で速攻辞めることを決意した。

時給アップを期待していないでさっさと転職!

就業先での仕事内容に対して自分の給料は安いのではないだろうかと、現在の時給に納得していない派遣社員の方も多いのではないだろうか。

しかしどんなに現場の上司や派遣元の営業マンから能力を認められて評価が高くても、それがスタッフの時給を決定する人間(人事担当者)からきちんと理解されているとは限らない。

そしてまた、たとえ時給交渉が成功したとしても、昇給額が数十円程度にとどまる可能性も高い。

1年、2年をかけて数十円の時給アップを目指すのならば、それよりもいっそ派遣先を変えて今よりももっと時給のいい勤務先を見つけるほうが早いだろう。

現在の就業先でスキルと経歴を積んで、それを武器に更に条件のいい次の就業先への足掛かりにする。

それが何よりも時給アップへの近道である。