メルカリにはメルカリと日本郵便が提携して提供している「ゆうゆうメルカリ便ゆうパケット」という配送サービスが存在する。
配送料金が安く同系列サービスの「ネコポス」よりも規定サイズが大きいこともあり、利用しやすい配送サービスである。
しかし実際に利用しようとする時に突き当たるひとつの難点がある。
それはゆうパケットのサイズ規定がいまひとつ不明瞭であるという点だ。
ゆうパケットの規定サイズの説明には、厚みと長辺についての記載はしてあるものの、短辺については記載が無いのである。
これに対して戸惑い困惑するユーザーも多いのではないだろうか。
ゆうパケットの短辺は何センチなのか?
ゆうパケットの短辺の長さ規定は一体何cmなのか?
ゆうパケットの規定サイズについてメルカリガイドの説明から抜粋すると、
とある。
短辺については記載されていない。
3辺合計から記載されている他の2辺の寸法を引けば残りの短辺の長さが算出できそうではあるが、その方法だと長辺と厚さの寸法が変われば自ずと短辺の長さも変動するので、結局明確には寸法が定まらないのである。
ということは長辺の寸法を短くすれば、結果的に短辺の寸法が長くなり、かなり発送サイズの幅が広がるのではないか?という推測ができる。
例えば
といった3辺の長さを持った形である。
3辺の合計は60cm以内に収まっているので、理論上は発送可能なサイズの訳である。
果たして実際に発送できるのか?というと
発送は可能である。
以前上記のような梱包サイズの商品を発送したことがあるが、無事に窓口にて荷受けをしてもらうことが出来た。
しかし補足をするならば、かなり紆余曲折を経ての発送作業となったのだった。
なぜかというと、最初に窓口に足を運んだ際には荷物を受け付けてくれなかったのである。
なぜそのような事態になったかというと、郵便局員さん達の間で
「ゆうパケットの規定サイズ=A4サイズ」
という誤った認識があるためである。
一体なぜ局員達の間でそのような共通認識が持たれているのだろうか?
全ての郵便局で同じような認識が持たれているとは限らないが、「メルカリボックス」に寄せられているユーザー体験を見た限りでは、大抵の場合はそのような対応が取られているようだ。
結局その日は、郵便局のお客様サービス相談センターへと問い合わせをして発送可能サイズであるという確認を取った後に、ようやく窓口での発送作業が完了したのである。
そもそも「A4サイズ」とは何を指しているのか?
メルカリのガイドにはゆうパケット及びネコポスについて下図のような記載がある。
赤線で囲んでいる部分の記載に注目をしてほしい。
ゆうゆうメルカリ便とは のページより
らくらくメルカリ便とは のページより
どちらのサービスの説明にもサイズについて「A4サイズ」という記載がある。
更に詳しいページを見てみるとサイズの詳細が記載されている。
ゆうパケット 詳細ページより
ネコポス 詳細ページより
詳細説明を見てみると長辺についての記載がされている。
しかしゆうパケットの長辺34cmにしろ、ネコポスの長辺31.2cmにしろ、それらはA4サイズの封筒くらいの大きさなのであって、どちらもA4サイズの規格ではないのである。
ではそもそもA4サイズとはどのような規格なのか?
A4サイズの寸法については下記の通りである。
それではなぜゆうパケットとネコポスについて「A4サイズ」という記載があるのだろうか?
ネコポスについての詳細説明をよく見てみると「角形A4サイズ」という記載がある。
つまりA4サイズの書類が入る封筒サイズということになる。
要するに「らくらくメルカリ便とは」のページに記載されている「A4サイズ」とは「角形A4サイズ」の「角形」が省略されているのではないのか?と推測ができる。
それではゆうパケットの「A4」とは何なのか?
ゆうパケットの長辺34cmは角形A4サイズの規格からは外れる。
しかしA4サイズの書類が入る封筒には他にも種類があり、「角2封筒」というものがある。
角2封筒のサイズについては下記の通りである。
上記の寸法から、ゆうパケットの長辺34cmとは「332mm」の端数を切り上げたものではないのか?という推測ができる。
つまり下表のように
ネコポス | 角形A4封筒 |
31.2mm × 22.8mm | 312mm×228mm |
ゆうパケット | 角2封筒 |
34cm×?cm | 332mm×240mm |
という類推をしていくと、「ゆうゆうメルカリ便とは」のページに記載されているゆうパケットの「A4サイズ」とは角2封筒というA4サイズの書類が入る大きさの封筒の規格を基準としており、短辺とは240mmなのではないか?という推測ができる。
…しかしこれはあくまでも推測なのであって、サイズが明確にされていないという事実は変わらないのである。
なぜゆうパケットの短辺サイズは明記されていないのか?
ゆうパケットとは元々日本郵便に以前から存在していたコンパクトサイズの商品の発送に適した配送サービスのひとつである。
配送システムについてはゆうゆうメルカリ便のゆうパケットの規定とは所々異なり、サイズと料金について説明すると下記のような特徴がある。
厚さ1cm以内 | 250円 |
厚さ2cm以内 | 300円 |
厚さ3cm以内 | 350円 |
配送料金は全国一律であり、厚さ寸法によって料金が変わってくる仕組みである。
またサイズ規定についてはゆうゆうメルカリ便と同じで下図の通りである。
ただし「A4サイズ」という記載はない。
A+B+C=60㎝以内(A=34㎝以内、C=3㎝以内)
ゆうゆうメルカリ便と同じく短辺については言及されていないのだが、もしかすると厚さ寸法が3パターンあるために明記出来ないのではないかという想像も出来る。
あるいは記載が出来ないわけではなく、ゆうパックのポスト投函版のような感じで、単純に3辺を合計する規格を踏襲しているだけなのかもしれない。
しかしゆうパケットはポスト投函という配送システムを採用しているため、やはり投函しやすい角2封筒サイズを基準にしてい可能性もあるわけだ。
もしそうであれば、現在短辺240mm以上のサイズの荷物が発送出来るという事実は、短辺サイズを明記していないという日本郵便側の不備を突いた結果、可能であるのかもしれないということだ。
本当のところはどうなのか、そこは日本郵便にしか分からないことである。
ゆうパケットのサイズに関するメルカリの見解と対応は
ゆうパケット及びネコポスの規定サイズや重量についての詳細は、メルカリガイドを見る限り日本郵便やヤマト運輸のHPからそのまま引用しているだけのようだ。
それらに関するメルカリ自体の見解はどうなのであろうか。
このまま郵便局の局員達と認識が食い違うのは面倒なので、メルカリ事務局はどのような認識でいるのか、問い合わせをしてみた。
問い合わせについては簡単に下のような内容である。
それに対してのメルカリ事務局の返答がこちらである。
要するにメルカリ運営サイドは抜きにして出品者と配送業者の間だけで対応してくれ、というわけである。
ゆうゆうメルカリ便というメルカリ独自のサービスについて問い合わせをしているというのにこの投げやり感である。
普通このような返答が返ってくるものなのだろうか。よく分からない。
今後のゆうパケットの発送に関する注意は?
メルカリガイドにも日本郵便のHPにもゆうパケットの短辺に関する記載が無い限りは、今まで通り郵便局の窓口で局員さんを説得して荷物を発送するしかないようだ。
前述もした通り、局員達の多くがゆうパケットのサイズ規定を把握していないため、彼らの知識や性格によっては対応してもらえない可能性もあるわけだ。
短辺が「A4サイズ」を超過するものに関しては、QRコードの発行前にあらかじめ窓口にて発送可能かどうかの確認をしておいた方がよいだろう。
またメルカリ事務局の対応が前項の通りなので、ゆうパケットのサイズ規定について変更がされていないかどうか、自分でこまめに確認しておくのが良さそうだ。
今のところ短辺240mm以上の荷物も送れるんだけど。
メルカリさんのHPのゆうパケットの説明には「A4」っていう記載があるよね、どういう意味?
今後何かトラブルになったらやだからメルカリさんの考えを聞かせて?