新規ユーザーを増やし続け、マンモスフリマアプリと化しつつある「メルカリ」。
しかしライバル出品者の増加に伴い「以前よりも売れなくなった」という声も多く見掛ける。
仕方なく値段を下げていくしかない状況のなか、しかし全く同じ商品にも関わらず自分の商品よりも高い価格のものが売れることもある不思議。
「なぜあの人のは売れて自分のは売れないの?」
と首を傾げることも多いが、購入する理由は人それぞれ。値段ひとつの問題ではないのだ。
もしあなたの出品物が一向に売れないのなら、もしかする購入者にとって何か買いたくない理由があるのかもしれない。
もしそうであるならば、原因を改善することで今まで売れなかった商品にも買い手が付くようになるかもしれない。
まずは自分の商品について買い手の視点から考えてみる
これから自分が売ろうとしている商品はどういったものなのか?
一度客観的な目で自分の商品を見てほしい。
この商品は皆が欲しがるものなのか?質はいいのか?お買い得なのか?
買い時はいつなのか?今必要があるものなのか?
商品はきちんと管理されているのか?出品者は信用できる人間なのか?
そうやって買い手側の視点で改めて考えてみることで、買い手に対して商品をどう紹介していくべきなのかが見えてくる。
具体的に気をつけておくべきポイントとは?
とはいっても別に難しくマーケティング理論云々を考えなくても、基本的な事を押さえていれば問題は無い。
簡単に言えば、あなたの商品を買い手にとって信用できる価値あるものに見せ、あなたから買いたいと思わせればいいわけだ。
そのために気をつけておきたいポイントとしては下記のようなものがある。
もしもまだ実践していないことがあればぜひ試してみてもらいたい。
自己紹介文を丁寧に書く
まずは自分の自己紹介をきちんと書こう。決して空欄のままにしておかないこと。
と言ってもなにも長文でびっしりと
「はじめまして云々~私は普段このような生活を云々~このような事情で云々~なので商品については云々~発送については云々~」
などとつらつらと書かなくてもいい。
簡潔に、
『丁寧なお取り引きを心掛けます。よろしくお願い致します』
というような内容で相手に誠実さが伝わればいい。
あなたが例えどんなに完璧な出品者であったとしても、購入者には出品者ページからしかあなたの情報は知り得ない。
ただでさえ素人どうしの取り引きという不安を抱えている上に、姿の見えない相手からは誰も買いたいと思わないのである。
仕事の面接時における履歴書のようなものだと思っておくのがいい。
自己紹介文にマイルールを書かない
自己紹介文をきちんと書く。ということとは反対に、マイルールを記載するのは控えておこう。
メルカリが定める規約とは別に、出品者独自のルールを自己紹介文にて要求してくるユーザーをよく見掛ける。
「コメント無しの購入禁止!」「購入意思の無いいいね禁止!」「初心者とはお取り引きしません!」などなど…
厄介な購入者に当たる度に注意書きを増やしていきたくなる気持ちは痛いほど分かるが、あまり我の強い人間とは関わりたくないと思うのが世間一般の感情である。
無用なトラブルに巻き込みそうな出品者は避けられる。
売れ筋商品で価格が安いにも関わらずなぜか売れ残っている場合はこのパターンであることが多い。
自分から売れるチャンスを逃すことはするべきではないし、またマイルールの強要はメルカリ規約違反にもあたるのでやめておこう。
商品ページは丁寧に作る
商品説明を丁寧に書く
商品の説明は出来るだけ詳しく書いておこう。
仕様、特徴、素材、サイズ、コンディション等、その商品に応じて必要なことを分かりやすく書いておくこと。
画像だけでは当然どういったものなのか分かりにくいし、また説明を丁寧に書いておくことによって出品者の誠実さも伝わる。
商品内容についてはコメント機能から質問することも可能なのだが、素性も性格も分からない相手に対して質問することに躊躇するユーザーも多い。
また単純にそのひと手間が面倒くさいと感じるユーザーもいる。
説明を書いてさえいれば、閲覧→購入というワンツーステップで済むはずなのが、そうしていなかったばかりに購入希望者が商品ページから離脱してしまうということが起こってしまう。
売買を成立させるためにはタイミングとスピード感も大切なのである。
商品の悪い点も書く
商品についてマイナス点があればそこもきちんと書いておこう。
傷や汚れなど購入者にとって不都合な点がある場合は、どのようなコンディションなのか、どのような不具合があるのかなどを記載しておく。
出品の際に出品画面の「商品の状態」項目において状態を選択することにはなるが、無用のトラブルを避けるため、自分の身を守るためにも特筆すべき点がある場合には商品の説明欄にも詳しく書いておいたほうがよい。
商品画像は綺麗なものを4枚貼る
商品画像は出来るだけ綺麗に撮影する。
またメイン画像の他にも色々な角度・距離からのものを掲載する。
商品画像は商品が売れるか売れないかを分ける一番のキモとも言える重要な判断材料のひとつだ。
出来るだけ閲覧者の目に印象良く映るように気を付けること。
✔撮影の際には商品のまわりを綺麗に片づけ、管理能力を疑われるようなごちゃごちゃとした状態を一緒に写さない。
✔洋服などは不衛生な印象を与えないために、皺は取ってから、床に直置きしないなどの配慮をする。
✔精密機器や壊れやすい商品は床などに無造作に置かないようにする。
これまでの管理状態や発送時の梱包の仕方などに不安を与えることになる。
また商品の画像は出来るだけたくさん掲載するようにする。
必ずしも4画像全て掲載する必要はないが、メインの商品全体像の他にも側面・背面からの画像や細部のアップ画像など、閲覧者が具体的にイメージを掴みやすい配慮をしておく方がよい。
相場価格を把握する
出品している商品のメルカリにおける相場を確認しておくこと。
自分にとっては妥当と思える値段でも、メルカリ内での価格帯から外れていてはなかなか売れない。
同じ商品を他の出品者がいくらで出品しているのか、また売り切れの商品の価格はいくらなのか、きちんとリサーチをしてから値段を付けるのがよい。
配送料込みにする
配送料は出品者負担に設定し、あらかじめ送料込みの商品価格で提案する。
着払いは料金がいくらになるのか購入段階で明確に分からないため、購入者にとっては大きな不安材料となる。
もしも思いもよらぬ料金で届いた場合トラブルの原因にもなりかねない。
また出品者の大半が配送料を出品者負担に設定しているため、着払い設定で商品を提案することは取引の機会を逃す要因ともなる。
悪い評価を付けられないようにする
評価は商品を購入する際の判断材料のひとつなので出来るだけ悪い評価が付かないように気を付ける。
メルカリユーザーならご存知かと思うが、メルカリにはよほどのことが無い限り『良い』以外の評価を付けてはならないという不文律がある。
たまに自己紹介文に
「自分には何の落ち度もないのに普通評価を付けられました!この評価は不当です!信じないでください!」
というような怒りの表明を見かけることがあり、ここは地獄かと戦慄するのだが、それほどまでにメルカリにおける評価とは売れるか売れないかを分ける重要な基準なのである。
購入された後も手を抜くことなく取り引きが完了するまでは丁寧なやり取りを心掛けるようにしよう。
ただ「購入前にコメントしなかった」「値引きしてくれなかった」といった身勝手な理由で悪い評価を付けるユーザーがいることも利用者の多くは理解しているので、ひとつやふたつ「良い」以外の評価が付いたところでそこまで気にすることは無い。
それ以外の評価や商品ページの状態などでカバーすることは十分可能である。
定期的に再出品をする
閲覧者の目に留まるように、売れ残っているものは定期的に再出品をする。
出品から時間が経った商品は徐々に検索結果の下位へと下がっていってしまう。
閲覧者の目に留まるように定期的に再出品をするようにしよう。
ずっと売れなかった商品でも再出品した直後に売れるということがある。
ただし頻繁な再出品はペナルティーの対象となるのでやり過ぎには注意すること。
どこからがペナルティーの対象なのか明確にされていないので一概には言えないが、週に一度程度に留めておいたほうがよいだろう。
細かい工夫もしてみる
基本的な押さえておくべきポイント以外にも、慣れてきたら下記のような細かい工夫をしていくのもよいだろう。
似たようなジャンルのものをまとめて出品する
同系列のブランド、同じようなテイストなど似たジャンルのものを続けて出品する。
マイページの商品画像は出品した商品の順に並んでいくので、もし閲覧者が気になる商品のひとつをクリックしてくれた場合、他の商品にも目が留まる可能性がある。
クリックした商品と似たような系統のものであれば同様に興味を持ってくれる可能性があるし、まとめ買いを期待することも出来る。
そういった効果も狙って出品の際には出来るだけ他の商品も同時に出品するようにしてみよう。
セット売りで出品する
低価格品やマイナー品はセット売りにして付加価値を付ける。
出品したい商品の中には、ノーブランド品や出品最低価格の300円に見合わないものもあるかもしれない。
当然値段に釣り合わない商品には買い手が付かないので、そういった場合には他の商品と一緒にまとめ売りにするという方法がある。
一つ一つは安いものでも、まとめ売りにすることである程度の価格を付けることが出来るし、またお得感を出すことも出来る。
季節に合わせて出品する
その商品を必要とされる時期に出品するようにする。
例えば、真夏にストーブを出品しても売れる可能性は無いとは言えないが、当然冬に出品する方が需要は多く高い売価を期待できる。
その商品に見合った時期を狙った方が取り引きの機会は当然増えるので、出品時期を考えて出品する方がいいだろう。
それでは真夏に扇風機を売ればいいのかというと確かにそうなのだが、盛夏に出品するよりも消費者が扇風機の購入を考え始める初夏に出品し始める方がより取り引きの機会を多く得られることになる。
そのように買い手目線で出品時期を狙っていくと、より取り引きの可能性を広げることが出来る。
ノーブランド品はキーワードでアピールする
マイナーなブランドやそもそもブランド名が無いものなどは検索結果に掛かりにくいので、商品の説明を書く際にアピールしたいポイントを書いておく。
「○○風」「○○ブランドが好きな人におすすめ」「○○スタイル」など、検索に掛かりそうなキーワードを入れておくようにする。
ポイントやクーポンを活用する
ポイントやクーポンの発行のお知らせが届いたら、自分の出品物に利用できるものが無いかチェックをする。
使えるサービスを消化したいと考えるユーザーは多いので、出品物の価格の見直しや再出品などをしてみよう。
使用できる保有ポイントまで値引き交渉される可能性もあるが、「~円以上の商品対象」といったクーポンなら、逆に価格を引き上げることで購入の機会を増やすことも出来る。
例えば990円の商品の場合、「1000円以上の商品対象の100円引き」のクーポンは利用できないが、価格を1000円に引き上げれば買い手は900円で購入できることになるので購入されやすくなる。
そういった地道な手段もまた、売れる方法のひとつである。
あせらずに気楽にメルカリライフを
上記の項目に気を付けて出品していけば、それなりに売れ行きを伸ばしていくことは可能である。
「あの人はめちゃくちゃ売れてるのに!」
と思うこともあるかもしれないが、よく売れている人というのはそもそも持ち駒が違っていたりするのである。
普通の商品を売ろうと思えば地道に頑張っていくしかない。
出品の仕方を工夫して他の出品者の商品と差別化を図れば、購入される可能性を広げることができる。
出品物の半数以上が24時間以内に売れると言われているが、価格を下げての再出品なども含まれているだろうし、すぐに売れないからと言ってそれほど気にすることはないだろう。
気持ちを軽く構えて自分のペースでメルカリライフを楽しんでもらいたい。