風邪の時に病院でよく処方される白い粉薬…
あの、総合感冒薬・『PL配合顆粒』が市販薬となって昨年より一般に販売されている。
その名も『パイロンPL顆粒』!
待ってました!と思った方も多いのではないだろうか。
私もその中の一人である。
第2類医薬品 パイロンPL顆粒
もともとシオノギ製薬から販売されていた『PL配合顆粒』が、同社より市販薬の『第2類医薬品・パイロンPL顆粒』として2017年の8月より一般に販売され始めたようだ。
『PL配合顆粒』といえば、風邪で医者に掛かるとなんかよく分からんけど高確率で処方される白い粉薬。
そしてよく分からんまま服用するんだけど、結果としてよく効くという…。
効能について調べてみると、喉の痛み・発熱・鼻水・くしゃみ・悪寒・頭痛・関節痛等の風邪の諸症状に効果があるということ。
なるほど、風邪によく効くわけだ。
市販薬となって変わったところがあるのだろうか?
薬の効果なども気になるところだ。
成分と分量についての比較は下記の表の通りになる。
成分・分量 (1包中)
パイロンPL顆粒 | PL配合顆粒 | |
サリチルアミド | 216mg | 270mg |
アセトアミノフェン | 120mg | 150mg |
無水カフェイン | 48mg | 60mg |
プロメタジンメチレンジサリチル塩酸 | 10.8mg | 13.5mg |
PL配合顆粒の1包1gに対して、パイロンPL顆粒は1包0.8gである。
成分の分量についても、PL配合顆粒の分量1に対するパイロンPL顆粒の成分量はいずれも0.8の分量比である。
1日の服用回数についても違いがある。
パイロンPL顆粒 | PL配合顆粒 |
1回1包 1日3回 | 1回1包 1日4回 |
PL配合顆粒の1日4回に対して、パイロンPL顆粒は服用回数が1回減った1日3回である。
しかし病院でPL配合顆粒を処方された時に1日4回も処方されていたっけ?
どうやら症状によって処方される1日の服用回数は違うようだ。
実際に服用してみた効果
ところで肝心の薬の効果のほどだが、服用してみたところ病院で処方された『PL配合顆粒』とさほど変わらないように感じる。
といってもそんなに頻繁に病院に掛かるわけではないし、薬の飲み合わせなども違うので何とも言えないところはある。
しかしこれまでに何回か服用した感じだと確かに風邪の症状には効いているようだし、今までなら病院に掛からなければ長引いていたような体調の悪さもも1~2日で治まっている。
ただ一つ難点があって、これはPL配合顆粒にも同じことが言えるんだけど、服用するとやっぱり眠くなる。
個人の体質もあるだろうけど、平日なら夕食後以外は止めておいた方がいいのではないだろうか。
一度出勤前に服用したことがあったけれど、仕事中に眠くて眠くて大変にヤバかった。
確かに風邪の症状は和らいだけれど、眠気が尋常ではなく(普段の睡眠不足のせいもあるが)、あれはあれで業務に大いに支障をきたした。
パイロンPL顆粒のメリット・デメリット
メリット・デメリットといっても医療従事者ではないので完全に素人視点になってしまうが下記の通り。
メリット
デメリット
単純に言うと病院に行くか行かないかの違い。
価格に関しては、市販薬の方は薬価は高いが診察料などが掛からない分安いし、処方薬の方は薬価は安いが診察料などが掛かり、どちらが安いとは一概に比較できない。
効能に関しては、成分量を見てみると市販薬の方が分量は少ないが、効果に著しい差異が出るとも思えない。
実際に服用してみた感覚ではどちらも特に変わらない感じである。
しかし実際に使用する上では、発症している症状に適した薬なのかどうか素人には判断しにくいし、常備薬やサプリメント等との飲み合わせもよく分からない。
服用に関してはやはり医師の診察と判断の下で行いたいところだ。
しかし病院で診察を行っている時間帯は出勤時間帯とかぶるし、そもそも無理をして病院へ出かけると体調が悪化する可能性もある。
そう考えると処方薬とほとんど変わらない効果のある薬が手軽に使用できるのは大変便利なことである。
…しかしそうやって考えていくと、会社を休まなくても効き目のいい風邪薬が服用できて次の日も同じように出勤できるって、日本の市販薬の大半って社畜のための薬だよね?
とはいっても 常備薬に「パイロンPL顆粒」
なんだかんだ言っても会社を休んで病院へ行きづらいのが現実社会の現状。
風邪の市販薬というとよく『葛根湯』を勧められることが多いのだが、私自身は漢方薬がてき面に効く体質ではないので服用しても体調は改善されず、何か他にいい薬は無いものかと困っていたのだ。
(葛根湯についてはこちらの記事をどうぞ。)

風邪を引く度に、風邪の時に病院で処方される総合感冒薬であるPL配合顆粒を思い出しては、「あの白い粉薬…白い粉薬が欲しい…ハアハア…」と悶えていたものだが、そこへこのパイロンPL顆粒の販売開始だ。個人的には狂喜した。
確かにどんな薬を服用するにあたっても出来れば医師の判断の下で行いたいところだが、いつも都合よくそうできるとは限らない。
週末や連休中に罹患した時のことも考えて、もしもの時のために『パイロンPL顆粒』を常備薬として備えておくのもよいのではないだろうか。
