簡単!壁に開いた画鋲や釘の穴を埋める方法*色の調整も*

壁にメモを貼るときなんかにプスプスと画鋲で刺して固定すれば、簡単にメモを留めることができて便利である。

しかしこれには難点があり、刺した画鋲を抜いた後に穴の跡が残ってしまい見栄えが悪くなってしまう。
賃貸住宅なんかだと退去時に少し面倒なことになる可能性もある。

今回はそんな時に私がいつも行っている壁の穴を埋める方法を紹介させて頂く。
大変に簡単なので、もしよろしければぜひ試してみて頂きたい。

 

ただ申し訳ないが、材料と道具が必要になってしまう。

 

壁の穴埋めに必要なのはこちら。

ヘラモデリングペーストという画材の一種。

モデリングペーストを見たことがない人もいるかもしれないが、わりとどこにでも売っているような画材だ。
もちろんネットショップでも売っている。

価格は50mlで300~400円程度(オープン価格)。
正直50mlも使用しないんだけど、これが一番小さいサイズなので。

ヘラについては写真に写っているようなものでなくても大丈夫。
色んな形のヘラがあると思うので自分の作業しやすいものを使って頂けたらと思う。

何ならアイスクリームのヘラでもOK。

 

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画鋲の穴埋めの手順

早速だけど壁の穴の埋め方を説明していきたいと思う。

まずは画鋲の穴の埋め方から。

 

まずヘラでモデリングペーストを適量取る。
壁の穴に充填するのに必要な量なので、ごく少量で大丈夫。

 

  

ヘラで取ったモデリングペーストを画鋲の穴へ持っていき、穴の中へ押し込んでいく。

 

  

穴に入らずに残った分はヘラでこそぎ取り、平らにならして壁紙の形状に添わせる。
他の穴も同様に作業していく。

 

完成!

 

実際にやってみると想像以上に簡単だと思う。
画鋲の穴は小さいので多少作業が荒くても目立たないし、周りの壁紙の凹凸がほどよく穴の後をごまかしてくれる。

 

釘の穴埋めの手順

続いて釘の穴の埋め方を説明させて頂く。

とは言っても、作業自体は画鋲の穴の場合とほぼ同様となる。

 

  

まずは刺さっている釘を引っこ抜く。

 

  

画鋲の穴の時と同様に、釘穴にモデリングペーストを埋め込んでいく。
埋める量は壁の表面から5mm程度の深さまでで大丈夫。

 

  

穴が埋まって平らになったら、更にごく少量のモデリングペーストをその上へと重ねる。

 

重ね付けたモデリングペーストを壁紙の形状に似せて適当な凹凸を作る。
けっこうざっくりで大丈夫!

 

完成!

 

最後は(持っていれば)厚みのあるヘラで、ぎゅっぎゅっぎゅっとざっくりと押さえ付けて凸凹を作れば、それなりに壁紙っぽく見える。

 

大きな釘の穴埋めの手順

続いて大きな釘の穴の埋め方について説明していく。

 

  

先ほどと同様にまずは釘を引っこ抜く。

 

穴の周囲のバリの部分はこの段階ではそのままにしておく。

 

  

穴の中にモデリングペーストを埋め込んでいき、壁の表面から少しへこむ程度に押さえ込む。

 

  

その後、穴の周囲のバリの部分を穴の中心部へ向かって元の形状に戻すような感じで押さえ付けていく。
この写真ではヘラを使用しているが、私は面倒くさい時には自分の爪で代用することもある。

 

バリの部分を元に戻しつつ、ヘラの先端で適当な凸凹の形状を作る。

 

完成!

 

今回の作業のキモは、釘穴の周りにできてしまったバリの部分を活用すること。
足りない部分をモデリングペーストで補充しつつ、元々あった壁紙の部分を伸ばして元に戻すことによって自然な外観に仕上げることができる。

 

モデリングペーストの色の調整

モデリングペーストには着色を施すことができる。

モデリングペーストの性質上、着色にはアクリル絵の具を使用するのが好ましいが、画鋲や釘の穴程度の体積なら他の水彩絵の具を使用しても問題無いと思う。
(油絵具は相性が悪いのでやめておくこと。)

今回は水性ペンを使用してみる。

 

 

モデリングペーストをパレットに適量取り出す。
この写真では分かりやすく多めの量を取り出しているが、ここまでの量は必要ない。
適時穴埋めに必要な程度の量で大丈夫。

 

赤色の水性ペンのインクをパレットへと塗りつける。
パレットは撥水性のある素材なので、水性インクが染みこむことはない。

 

  

モデリングペーストと水性インクを混ぜ合わせる。

 

新たに青色の水性インクをパレットへと塗りつける。

 

  

先ほどの赤色のインクと混ぜ合わせたモデリングペーストに青色のインクを混ぜてみる。
2色の色が混ざり合ってグレーっぽい色になった。

 

今回は2色のインクしか使用していないが、色の3原色(赤・緑・青)を使えば大体の色は作り出せると思う。
必要な色を混ぜ合わせて、壁の色に似た色を作り出して穴埋めに使用しよう。

使用する水彩絵の具についてだが、基本的には水で溶かずに原液のままモデリングペーストと混ぜ合わせるようにする。
あまり水分量が多くなると乾燥する段階で体積が収縮して、カサの減りやヒビ割れが起こる可能性がある。

パレットについては、撥水性のある素材のものならクッキングシートなどでも代用は可能。

 

モデリングペーストの後片付け

ヘラに付着したモデリングペーストは乾燥して固まってしまう前にこまめにティッシュペーパーなどで拭き取ろう。

 

 

もしもヘラに付着したまま固まってしまったら、ティッシュペーパーを湿らせて付着しているモデリングペーストをふやかして取り除く。

  

 

モデリングペーストを使用する時の注意点

モデリングペーストは乾燥するのが早いので、使用する際には容器のフタを開けっ放しにしないように気を付けよう。

ヘラで使用する分を取り出した後はフタをこまめに閉めておくと、乾燥を最小限に防ぐことができる。

 

モデリングペーストの保存方法

作業が終わった後のモデリングペーストは封をしっかりと閉めて、直射日光の当たらない涼しい場所で保管しておく。

あまり高温にならない場所なら大丈夫だが、できれば涼しい場所のほうが乾燥を防げるので保管に適している。

きちんと保管しておいても長期間経てば徐々に乾燥してくるので、たまに中の様子を確認して乾燥しているようなら水分を与えてやる。

乾燥してくると表面のツヤが無くなりマットな質感になってくるので、そのような状態になっていたら霧吹きなどで適当に水を吹き付けてあげる。

もしも長期間放置し過ぎて中身が固形化してしまった場合は、水を与えても元には戻らない。
しかし固まっているのが表面部分だけなら、その固まった部分を取り除いてあげれば使用は可能である。

水を与える頻度だが、私は確認するのをよく忘れるので年に2~3回ほどしか中の状態をチェックしていないのだが、それでも5年ほどたった今でもペースト状の状態を保っている。
さすがに徐々に粘度が高くなってきたが…使用するのには問題ない。

心配な人は冷蔵庫に入れておくなど、目にとまる場所に保管しておくのがいいかもしれない…

 

モデリングペーストを売っているところ

モデリングペーストは下記のような場所で売っている。

 

比較的大きめの画材店
東急ハンズ・ロフトなどの画材用品コーナー
ネットショップ

画材店に行けば大体のお店では売っていると思うが、ショッピングモールなどに入っている一般客の多いお店にはあまり置いていないかも…

東急ハンズやロフトの画材用品コーナーは立体作品用の画材も充実しているので置いている可能性は高い。

あとは画材店のネット通販やamazonなど。
送料はかかるけど。

 

モデリングペーストを買う時の注意点

もしも壁の穴埋め用にモデリングペーストを買うのならば、必ず種類を間違わずに買うこと

今回使用したのはリキテックスモデリングペースト

こちらは一番オーソドックスなタイプのモデリングペーストになる。

 

モデリングペーストには様々な種類があり、大きな画材店には多くのラインナップが並んでおり、ライト・モデリングペーストだのサンド・モデリングペーストだの、色々置いてあってとてもややこしい。

間違わずにノーマルタイプの「Mo」と書かれたモデリングペーストを選ぶこと。

 

 

最後にひとこと

今回はモデリングペーストを使用して壁の穴を埋めているが、もともと手近にあったモデリングペーストを使ってみたらたまたま具合が良かったというだけで、私自身は他のパテ等を試してみたことはない。

なので他のものと比較してこれがいい!というわけでは決してない。
世の中には壁の穴補修専用のパテがあるので、選べるのならそれを使ってみるのもいいのではないかと。

 

ただそれの代用品として紙粘土などを使用している人もいるので、紙粘土を使うなら取り出しや保存が簡単なモデリングペーストを使ったほうがいいかなとは思う。

モデリングペーストは色々なことに使用できるので(主に工作に)、興味を持たれたかたはこの機会にぜひ手に取って使ってみてほしい。

モデリングペーストの世界はいつでもあなたを待っていますよ!